サムライドラゴンのルーツは不死鳥編に?
フレイムバーン・ドラゴン、すでに実質的な上位互換となるカードも多いですが、当時としては火力でボードアドバンテージを取りにいけるドラゴンは貴重でした。
初出は勝舞をイメージした不死鳥編期の構築済みデッキ「エッジ・オブ・ドラゴン」。それまでの勝舞デッキといえばコンセプトのはっきりしない中途半端なビートダウンばかりでしたが、基本的なカードから強力なシールドトリガーが揃い、デッキによっては詰みに持っていける切り札超竜バジュラズ・テラが強烈な印象を持たせます。
この頃は、アニメは主人公を交代して「フラッシュ」が放送中で、同時発売の「マーズ・フラッシュ」は新主人公テルをイメージした速攻となっていました。シンプルなそちらに対し、「エッジ・オブ・ドラゴン」は後の展開重視の勝舞デッキと異なり、除去呪文が豊富でランデス持ちドラゴンが主力となるコンセプトで差別化がされていました。
しかしランデスの主力となるミルドガルムスは7コスト、ザールベルグやバジュラズ・テラとなれば9コストもかかり、序盤からマナブーストをかけても重め。ミルドガルムス、ザールベルグ共にロック性能と引き換えにアタッカーとしては力不足です。そこで、フレイムバーン・ドラゴンはランデス前に攻め込んでくるアタッカーを潰しながら進化元になる中盤の繋ぎとして役目を果たします。
コッコ・ルピアから繋がる速攻対策として早期に利用できる点も優れていました。ただし、「エッジ・オブ・ドラゴン」自体はマナブーストが優先され、勝舞デッキにしては珍しくコッコ・ルピアが入っていません。豊富な火力呪文と合わせ、早期に攻め込むのではなく中盤のコントロールに持ち込む流れを想定していたのだと思います。
そして、フレイムバーン・ドラゴンはデザインでも変化があり、重火器を積んだイメージのそれまでのアーマード・ドラゴンと異なり、鎧の様な装甲に巨大な剣が目立ちます。その後、アニメ「フラッシュ」と不死鳥編が終わると、ボルメテウス ・武者・ドラゴンをはじめとした侍ドラゴンが主役級クリーチャーとなっていきます。ボルメテウス武者やエルメテウスは除去効果を持ち、ボルシャック大和は武者の補助と、初期の侍ドラゴンは火力が戦術のイメージとしてありました。
主役となったのは極神編のボルメテウス武者からですが、サムライと火力のデザインは不死鳥編からすでに小出しされていたと言えます。その後もサムライがテーマとなるスーパーデッキでもしっかりフレイムバーンが再録されています。そう考えると、武者ドラゴン以上に勝舞との関係が長い侍ドラゴンだったのかもしれません。
「死海竜」のフレーバーテキストに予言されたエピソード1の最後
悪こそこの世の常 生き残るは常に悪。
「死海竜」は覚醒リンクの「死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン」を1枚にまとめたカードですが、オーバーキルじみた性能を持つ覚醒リンクと異なり、効果なしの準バニラです。そもそもこちらの方が登場は早く、収録された「キング・オブ・デュエルロード ストロング7」は初期枠の最終弾であり、当時の実践級のカードに、新シリーズへの橋渡しとなるカードが混ぜられた構成でした。それらは旧枠から新枠へシールが剥がれる様に変化している特殊枠であり、後にE1シリーズに入ってから強化版に類するカードが登場する流れとなっていました。
中でも「激竜王」「死海竜」は、E1第1弾の看板となる3体覚醒リンクであるガイアール・オウ・ドラゴン、ガロウズ・デビル・ドラゴンが、謎の大型クリーチャーとして顔見せをするためのカードでした。
能力の無い「死海竜」ですが、フレーバーテキストには不穏な詩が書かれています。E1の最初はエイリアンが背景ストーリーで敵勢力でありガロウズ・デビル・ドラゴンがボスキャラ格、前シリーズで先行登場したエイリアンがディアボロスZを操っていた黒幕と匂わされていたといった事から、「死海竜」のフレーバーテキストは一見すると無慈悲な侵略戦争を企てる悪のエイリアンを表したものに思われます。
その後E1のストーリーが進むと、エイリアンは黒幕のアンノウンに騙されていて、ハンターとエイリアンは互いが相手を悪の侵略者だと思い込んでいた事が判明します。そうなると、エイリアンを悪と表現しているのはおかしなテキストとなります。ガロウズの最終形態ガロウズ・ゴク・ドラゴンが漫画・アニメでは敵サイドで出ているのがややこしいですが、背景ストーリーでは最終的にハンター、エイリアンは共闘してアンノウンと戦う事になっています。
しかし、第4弾「ライジング・ホープ」のビクトリー、ガロウズ・ゴク・ドラゴンとガイアール・オレ・ドラゴンはエイリアン、ハンターそれぞれの最強ドラゴンだったわけですが、E1の最後では「偽りの名シャーロック」に覚醒を封じられて敗北してしまいます。アンノウンにとって全て上手くいった訳ではないですが、まさに悪が生き残り支配する最後となりました。「死海竜」のフレーバーテキストは、既に世界はアンノウンの手に落ち操られている事や、ガロウズの敗北やエイリアンの世界パンドラスペースの滅亡をシリーズ開始前から暗喩していたのかもしれません。
エラッタの後ルール変更で結局元通りになったガントラ・マキシバス
Wドッキングパックチーム切札&チームウェイブで再録された「ガントラ・マキシバス」は、過去にもそれなりに再録はされていましたが、今回はドラゴンサーガ以来と久しぶりの収録でした。
同時発売の鬼札王国&不死樹王国には、新規ビークル・ビー「ロボネコ・フシャーン」がいますので、令和になってまさかのビークル・ビー推しがあるのか…。
元々ドリームメイトのサポート種族でしたがその傾向が強かったのは最初だけ(他の不死鳥編ハイブリッド種族にも言える事ですが)、マキシバスはチーム切札、ロボネコは不死樹王国のサポートに就く事になり、種族内で分裂をしてしまっています。
アタックトリガーでのマナ加速が可能な低コストクリーチャーである事から、キリフダッシュと組み合わせる事が分かり易い初心者向けカードとしての抜擢かと思います。
初心者向けという意味では、初出自体がスターターデッキに該当する「ワイルド・キングダム」での新規でしたので、お馴染みの役目とも言えます。
また、カード自体にも久しぶりの仕様(?)があります。
実は、初登場時のマキシバスは、テキストから多色カードのルールであるマナゾーンへのタップインの記述が抜けてしまっていました。当時はテキストの欠落ミスであったので、再録版ではいつもの定型文が追加されていました。
ところが、双極篇での多色ツインパクトの登場に合わせて、多色カードのタップインは能力テキストではなくルール扱いとなり、カード上では欄外への記述となりました。これにより、今度は追加されたタップインの定型文がマキシバスのテキスト欄から消え、当初のミスだったテキストに戻る事となりました。
初出版と十王篇版では欄外に記述があるかないかの違いはありますが、現在のテキストは再びアタックトリガーのみに。どちらにせよルール上挙動は変わっていないのですが、テキスト上は当初の間違っていたものが結果として正しくなったという、珍しい経験をしているカードです。
巨乳美女がたくさんの5軸ガチロボデッキ
デッキ内をコスト5クリーチャーで統一し、「ガチャンコ ガチロボ」、「踊踊-グランデ」のマジボンバー5で展開する、ごく一般的なギミックのデッキであり、卑猥は一切ありません。
今回は、光、水、闇からお気に入りを投入しています。(スノーフェアリーを入れて自然入りもありかも。)
4×「ガチャンコ ガチロボ」
おなじみの展開要員。
4×「踊踊-グランデ」
マジボンバー5を持つもう1体の展開要員。でかい。
4×「マザー・エイリアン」
ハンターサポートは利用できないですが、ハンデスに対応してマナ加速、マナ基盤となる我らがマザー。でかい。
4×「光器ドミニカ」
タップインされ条件付きでしかアンタップできない、どう考えても展開と合わないニートっ子。でかい。
4×「ブルー・モヒート」
ハイテンションなお姉さま。このデッキでは残念ながらガチロボ出せたら良いなぐらい。でかい。
4×「死蝶将軍レイラ」
ボンテージの艶が眩しい金髪ロング将軍。もう服に詰め込もうとせず、上から別パーツで抑えているほどでかい。
4×「魔后メイガス」
めちゃくちゃでかい。
4×「暗黒皇女メガリア」
スレイヤー化で殲滅する、怖い皇女様。でかい。
4×「黒染妃ゼノビア」
でかい。闇クリーチャーやガチロボ等を微妙に強化。パンプアップ値はあまりでかくない。
4×「絡新婦」
素直にハンドアドバンテージを稼げる闇ブロッカーは珍しい様な?ミミ等から分かる通り豊満嗜好の大先生デザインなのでやはりでかい。
この通り卑猥は一切ありませんが、これといった勝ち筋もありません。ですがデッキは各々のプレイヤーが自由に組むもの。単に好きなカードの束であっても40枚あればもうそれはデッキ、カードゲームを始めた頃はそうだったのに意外と忘れている感覚な気がします。
力こそパワーにしてパワーこそ力、脳筋デッキ
2020年のデュエマ新シリーズ十王篇が始まり、テーマは昨年のデッキ外・超GRゾーンの活用から打って変わり、マナを使ってカードを出すというデュエマの基本ルールを拡張した様な新ギミックが登場しています。そして、どれも強力で魅力的。
このデッキは新機軸を目指しつつ原点回帰を果たす新シリーズに感銘を受けたかどうかは定かではなく、この文章も何か前置きが欲しいと適当に書いてますので新ギミックも何も関係ありませんが、デュエル・マスターズの基本、"マナをためてクリーチャーを召喚し、シールドをブレイクする"という事にとことん忠実なデッキを目指しました。
プレイングはシンプルに、たくさんマナを貯めて、クリーチャーを召喚して攻撃するのみ。これが俺のデュエマだ!
4×「ジャンボ・ラパダイス」
このデッキの最低パワーが12000であるため、相性の良いドローソース。ブースト呪文が引き込めないのがたまに傷。
4×「ボント・プラントボ」
上手くいけば2ブースト。このデッキであれば、クリーチャーさえ引ければOK。
4×「広くて狭い牧場」
手札から重量級を見せただけブースト可能。ラパダイス、プラントボと繋げられれば理想的。名前やフレーバーテキストの不思議な内容が魅力的。
4×「偽りの名13」
能力欄にはシンプルにワールド・ブレイカーのみ。まさにこのデッキを象徴する性能。ツインパクト版と合わせて驚異の8積みで行きましょう。
4×「偽りの名13/種族選別」
ワールド・ブレイカーのクリーチャーでありドローソースの便利バージョン。
4×「「武」の頂マキシマム・ザ・マックス」
「武」を司るゼニス。素のパワーではデッキ内最低なものの、エターナルΩ持ち。
4×「幻影ドン・サボテ」
規格外のミステリー・トーテム。自然文明のイメージを体現するかの様な能力。
4×「THE FINAL カイザー」
G・ブレイカー。仕留めきれないと自分がピンチに。だが、時にはリスクを恐れず攻める事も必要。
4×「無限の銃刃ダン・クローリー」
∞ブレイカー。ワールドと異なり枚数指定ができるので、割りたくないシールドがあれば避ける事が可能。こう見えて器用な男なのです。
しかしこんなデッキを握るのであれば、細かい事は気にせずに素直に全数指定が気持ち良い。
4×「世紀末ヘヴィ・デス・メタル」
神。単体のカードで39000という圧倒的パワーが魅力。色基盤にも。
見ての通り、扱いの難しいメンバーを揃えていますので、勝てなくても当方は一切の責任を負いません。
さて、新シリーズに話を戻しますと、不死樹王国がデカブツ揃いのテーマ、チームウェイブも自然・水でビッグマナが得意そうです。Wチームドッキングパックでは、BUTTA!チャットBBなる偽りの名13の種族違いも登場しました。ツインパクト版13と合わせて、12枚体制が可能に。当デッキにも採用したいですね!