俺のデュエマは周回遅れだ!

TCGのあんな事やこんな事について書きます。

「死海竜」のフレーバーテキストに予言されたエピソード1の最後

 

 

悪こそこの世の常 生き残るは常に悪。

 

 

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死海

 

 「死海竜」は覚醒リンクの「死海竜ガロウズ・デビル・ドラゴン」を1枚にまとめたカードですが、オーバーキルじみた性能を持つ覚醒リンクと異なり、効果なしの準バニラです。そもそもこちらの方が登場は早く、収録された「キング・オブ・デュエルロード ストロング7」は初期枠の最終弾であり、当時の実践級のカードに、新シリーズへの橋渡しとなるカードが混ぜられた構成でした。それらは旧枠から新枠へシールが剥がれる様に変化している特殊枠であり、後にE1シリーズに入ってから強化版に類するカードが登場する流れとなっていました。

 中でも「激竜王」「死海竜」は、E1第1弾の看板となる3体覚醒リンクであるガイアール・オウ・ドラゴン、ガロウズ・デビル・ドラゴンが、謎の大型クリーチャーとして顔見せをするためのカードでした。

 

 

 能力の無い「死海竜」ですが、フレーバーテキストには不穏な詩が書かれています。E1の最初はエイリアンが背景ストーリーで敵勢力でありガロウズ・デビル・ドラゴンがボスキャラ格、前シリーズで先行登場したエイリアンがディアボロスZを操っていた黒幕と匂わされていたといった事から、「死海竜」のフレーバーテキストは一見すると無慈悲な侵略戦争を企てる悪のエイリアンを表したものに思われます。

 その後E1のストーリーが進むと、エイリアンは黒幕のアンノウンに騙されていて、ハンターとエイリアンは互いが相手を悪の侵略者だと思い込んでいた事が判明します。そうなると、エイリアンを悪と表現しているのはおかしなテキストとなります。ガロウズの最終形態ガロウズ・ゴク・ドラゴンが漫画・アニメでは敵サイドで出ているのがややこしいですが、背景ストーリーでは最終的にハンター、エイリアンは共闘してアンノウンと戦う事になっています。

 しかし、第4弾「ライジング・ホープ」のビクトリー、ガロウズ・ゴク・ドラゴンとガイアール・オレ・ドラゴンはエイリアン、ハンターそれぞれの最強ドラゴンだったわけですが、E1の最後では「偽りの名シャーロック」に覚醒を封じられて敗北してしまいます。アンノウンにとって全て上手くいった訳ではないですが、まさに悪が生き残り支配する最後となりました。「死海竜」のフレーバーテキストは、既に世界はアンノウンの手に落ち操られている事や、ガロウズの敗北やエイリアンの世界パンドラスペースの滅亡をシリーズ開始前から暗喩していたのかもしれません。